職人芸

いつも庭師のYさんは、突然現れていつの間にか去って行く。

自分でやろうと思っても、樹形を整えるのは難しい。さすが職人です。早い!安い!すっきり!
合わせて、塀の塗装も。こちらは自分で…

 

「香味庵まるはち」が「商店建築」に掲載

といっても18年前の6月号。

しかも連載される「日本の商家」の第一回目としてだった。

写真家は宮本和義先生!

 

表題の拙文「オリジナル建築に戻す改修作業」も当時としては新鮮だったが、店主のメッセージが特にいい。新関さんらしいのだ。

「…春は山菜、夏はだし、秋は芋煮、冬は納豆汁…、さらに山形蕎麦、当然地酒と全部をこの空間で味わっていただく。時がゆっくり流れるのが一番の郷土料理かもしれない。」

この空間での彼のおもてなしと心地よさは、記憶の中に持続する。歴史的な財産になるに違いない。

 

※ 商店建築は今年で創刊から63年目を迎える、ロングランの月刊誌。

丸八新関さん ありがとう

1992年から携わった「丸八やたら漬」本店と食事処「香味庵まるはち」が、

諸般の事情により5月末日にて閉店いたしました。

                              2000年 香味庵まるはち

 

1992年一の蔵を改装し、飲食部門香味庵まるはちとして展開。

2000年蔵座敷と蔵前ホールを客席空間に改装、2008年本店店舗改装と登録文化財登録等々、まる八年ごとの関わりでした。

店内各所に飾られていたものは店主の見立てによるもので、味わいのある空間でした。

建物を考えるのは私でも、そこをどのように使うかは毎日運営している方々によりますが、うまくかみ合っているのを感じることができて、伺うたびに設計者冥利に尽きると思っていたお店でした。

香味庵クラブとして、山形ドキュメンタリー映画祭に交流の場を提供したり、NPO CANや城下町やまがた探検隊を組織したり、人とのつながりは群を抜く存在です。店舗は営業をやめ、建物はなくなっても、新関さんの人の輪は続くことでしょう。ありがとうございました。少しゆっくりできるといいですね。

しばらく当事務所HPの表紙に使わせていただきます。

2020年5月31日 駆け付けた大勢の市民の前で

新関さん、ありがとうございました!

半地下のある家

映画パラサイト、副題は半地下の家族。
舞台となる半地下は、戦争や経済的弱者の影を引きずって負の象徴として描かれている。

一方、自邸。
半地下の空間はいいことづくめ
半地下だから地上に近い
半地下だから温度が一定
酒ワインなど貯蔵に最高
半地下だから適当に明るさ、風が得られる
夏、ドアを開けると2階まで涼風が…

でも建築費は割高。狭い傾斜地だったので、家全体をスキップさせ、できた最下層の半地下スペース。

この家の売りなんだけどなー。

 

台湾大学社会科学部図書館見学!

台湾大学社会科学部図書館見学! (2013完成 伊東豊雄設計)

本当は台中に行きたいのだが時間がないので、台北の伊東豊雄さんを見学。

パスポートがあれば誰でも入館できる。おおーこの無梁版構造のランダムなマッシュルームコラム。

蓮の葉の間からさす光は、木漏れ日の様。眩しくもなく暗くもなく、森林浴しながら本を読める心地よい空間。一日中ここで読書したいところだが、日本に戻らなければ。

 

マッシュルームコラムといえば、1930年代の下の写真。フランク・ロイド・ライトの《ジョンソン・ワックス社》

でもパクリなどではない。強いリスペクトに裏打ちされた、オマージュか・・・

同じマッシュルームコラムを使いつつ、ランダムで自由な伊東スタイルに昇華している。

謹んで新年のご挨拶を申し上げます

屋根の上のシーサーが気を吐く。気は天に昇り雲を起し、慈雨となるか。頭上から気候変動の世界を見おろしているかのよう。令和日本の今後をチュウ視しよう。(天皇即位礼正殿の儀が行われた昨年の10月22日、沖縄で撮影。9日後、首里城火災…)
皆様のご健康とご多幸をお祈りします

2020年1月1日

年末年始のお休みは1月5日までとなります。

木格子 玄関アプローチから新国立まで

after

before

本当はブロック塀を取り壊してから取り付けたいところだが、お隣さん所有のものだから致し方ありません。木質化の補助金(外構木質化支援事業)を最大限利用し、板塀にお化粧しました。
もちろん県産材認定品を使用。5万円/mの助成だから建主の負担はほとんどなく、素晴らしいこの事業、採択され感謝です!

いまどき、木格子や緑化は重要な修景のツールになったのかも知れません。
下図はようやく姿をあらわした、話題の新国立。完成イメージです。
でも、国家的プロジェクトであるべきこの建物から、木格子と緑化がなくなったら、どのようなな容姿になるのだろう。

とても裸は見せられません。

 

新国立競技場完成予想図(大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所JV作成/JSC提供

 

アースバッグ工法の別荘

沖縄の穏やかな内海に面するアースバッグ工法の別荘。
1日1人で10袋、週末は2人で20袋のペースで合計600袋土嚢袋を積み壁を作る。基礎、屋根などはプロの手伝いがあるとは言え、文字通り知恵と汗の結晶!開口部からは爽やかな風が流れ込み、海も空も眩しい。
天井にはカヤックが収まる、海好きの知人の別荘を沖縄に訪ねてみた。
輝やくセカンドライフに万歳!

給食センターの調理鍋が浴槽に!(笑)